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2015年4月23日 (木)

4月23日(木) 2本の桜



今日も穏やかな天気に恵まれていました。

午後からは、何人かの利用者さんが車に乗って、桜のお花見に出かけられています。

帰ってきた顔を見るに、とても楽しんでこられたようでした。


送迎の帰り道のことですが、利用者さんと車に乗って山道を登っていきます。

道路の脇に、まだ花をつけていない細い桜の木が2本あるのです。

隣に座っている利用者さんから、何度か聞いたことのある話なのですが、

その桜の木は、利用者さん自身が数年前に植えた桜の木なのだそうです。


その桜の木を目にする度に、

「この先オレが死んでもオレが植えた桜はここに残り続けるんだ」

今わのことに言わないでくださいと、笑って返しながら、

「まぁ、まだしばらく先のことだけどな。」

と、話すのを聞いて、少しほっとしたところです。


そうして、珍しく私の名前を、「タミヤさんよぉ」

と、呼んでくれて、少し先の神社を案内してやるよ、と言われるので、

珍しいこともあるものだと、利用者さんの道案内で、近辺の有名な神社の前を通ってきました。

時間にして5分程度のドライブでしたが、まだ雪の残る山間の土地は、

人よりも自然がその存在感を見せてくれます。


利用者さんが、もしこの先、施設の利用をしなくなってしまえば、

こうした風景を見る機会もなくなるのでしょう。

それは、利用者さんが指し示した、2本の細い桜もそうなのですが、

そうした時が訪れた時に、その風景に出会えることがあれば、

きっと今のその記憶がよみがえるのでしょう。


幼少のころに、ペットの犬を飼っていた時に、田んぼ道を毎日のように歩いて散歩していましたが、

あの頃に見た、夕焼けや空を飛び警戒の鳴き声をけたたましく放つ鳥、遠くを走る自動車の風景は、

近くにあるものなのに、ここ二十年は見ていません。

あの時の風景が忘れられないように、こうした風景がまだ少しずつ残っていくのではと

思うことがあります。



暗くなり、扉を開けて外に出ると目前に見える、種蒔桜が、ライトアップされ暗闇の中に

その姿を浮かばせていました。


A



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