6月7日 カマタロウ
本日は、100歳越えの元気な利用者さんが、2人来られております。
お一人は、ボール体操で、足元に転がってきた風船ボールを、サッカーのように
勢いよく、蹴り上げておりました。
体力測定も、難なくこなし、まさに元気絶好調でありました。
そして、もう一人の利用者さんは、うちのじいちゃんなのですが、
以前から比べ、足腰も弱くなってしまい、目も見えなくなってしまい、
今まで楽しみにしていた、五目並べも出来なくなってしまいました。
椅子に座ったまま、周りの喧騒に、耳を向け聞き取ろうとしているようでした。
「楽しみもなくなた・・・」、とぼやいていたことを思い出します。
なんとか、少しでも楽しみのある時間を作ってあげたいと思い、以前から好きだった浪曲を
探してきて、パソコンから再生し、誰にも迷惑かけないようにと、ヘッドホンを頭にかぶせて
大音量 (耳もかなり遠いので)で、聞いて頂きました。
椅子は、リラックスできるようにと、リラクシングチェアーを、用意しました。
ヘッドホンを頭につけたまま、椅子に深く腰掛けて、目をつむって聴き入っています。
何度か様子を見にいきましたが、眠ってるかのようでした。
20分以上にわたる浪曲が終わった頃に、様子を見にいったら、
ヘッドホンを外して、眠っていたのか、それとも聴いていたのかの感想を聞いてみたところ
「今から面白いどこなんだ!
カマタロウがな、カマタロウがっ!!」
と、目を輝かせて、謎の男、「カマタロウ」の名を連呼されていました。
浪曲は、全4曲からなる物語です。
過去に、同シリーズものを何度も聞いているようで、話の筋道は、だいたいわかっているようですが、
語り部が違うことにより、また新しい面白味があるようです。
自分の好きなこと、趣味があると、何歳でも楽しみを見いだせるものです。
私達の少しの気遣いと、声掛けにより、過ぎていくばかりの時間に、意味を持つ時間へと変えることが出来ます。
余裕をもって、周囲を見渡していければ、もっとたくさんの利用者さんにも意味のある時間を
見いだせるかもしれませんね。
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