11月30日 うぐいす餅
朝は寒く、霜が田んぼに降りて、薄い白が広がる景色になっていました。
水たまりも、氷を張っており、踏みしめる大地も冬色へと変わっていました。
今日の午後のお菓子作りのお題が、「うぐいす餅」でした。
みなさん、一度は食べたことはあるでしょう。
よく小さい頃に、親戚のおばちゃんがお土産に持ってくる和菓子の中に
必ず入っていたのを、よく一番に手を伸ばして食べていました。
最中とか餡子を固めたようなお茶が必須の和菓子の中で、
唯一手を伸ばすことが出来たのが、どら焼きと、このうぐいす餅でした。
アンをつつんだ餅の中に、和の味わいのある優しい薄緑色のきな粉がまぶされています。
その厳かな色合いから、うぐいすの名を冠したのかと思っていましたが、
その名には由来があるそうです。
職員さんが、調べてくれていました。
要約すると・・・
ずっと昔に、今の奈良県にあったという郡山城の城主であった、豊臣秀吉の弟が
兄の秀吉を、自分のお城でお茶会をするからと招待したのだそうです。
その際に、もてなしのお菓子を用意しようと頼んだのが、
お城近くに店を構えていた菊屋治兵衛さんだそうです。
そうして、餅を作って献上したのだそうです。
その餅を食べた秀吉は偉い気に入ったとのことで、
「決めたぞ!この餅をうぐいす餅と命名する!これからそう呼ぶのじゃ」
と、その場で決めてしまったのだそうです。
それから時代を経て、この菊屋というお店は、今も当時の場所にあるそうです。
今では、もち粉から餅を作って、うぐいす粉をまぶすのが一般的なのですが、
菊屋さんでは、餅米から餅をついて、普通の色のきな粉をまぶしているのだそうです。
まさに、秀吉の独断というわけですね。
天下統一した人は、お菓子の名前にも影響を与える偉人だったわけです。
利用者さんも、参加してくれたお菓子作りは、
餅に餡をつめる作業から、きな粉をまぶしてもらう作業に参加して頂き、
お菓子を作ってもらいました。
今日も多くの利用者さんにより、美味しいお菓子が出来て、
お茶をすすりながら、この豊臣秀吉が名付けたという 「うぐいす餅」 を、堪能しました。
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