3月11日 震災より1年を迎えて
本日、震災から1年の節目を迎えました。
テレビでは、終始、震災に関する報道を流しています。
日本中の人々が、今日を特別な一日として、一年前のあの日を振り返りました。
1年前のあの日は、私は青空で、入浴の担当をしていました。
一人では動けない車椅子の方を、丁度浴室にて、椅子に移乗させ、身体を洗っている時でした。
突然の揺れに対し、浴槽のお湯が激しく波打ち、その湯の半分が無くなりました。
利用者の方は、不安を大きな声に出して助けを求めています。
自らが、裸であるとともに、逃げることが出来ない身なのですから、なおさら感情は高ぶりました。
その大きな身体を両手で支えながら、揺れがおさまるのを待ちました。
開かれたドアの向こうの脱衣所では、
職員と利用者さんが抱き合ったまま床に座りこんでいました。
この家が壊れてしまうのではないかと思うほど、軋む音と悲鳴が耳に入ってきました。
この時、外に飛んで逃げ出すべきか、しかし動けない利用者さんを残してはいけない、
なら、ここにとどまり続けるしかない、と、覚悟を決めた覚えがあります。
幸い、モノが倒れるなど、大きな事故はありませんでした。
浴槽の残ったお湯を、洗面器で掬い身体が冷えないようにかけてあげ、利用者さんと浴室を出ました。
停電しているので、暖房もつきません。
毛布をだし、利用者の方に渡して、暖をとります。
携帯やラジオで情報を収集し、この度の地震の規模を知りました。
混乱することなく、暗くなった室内で、蝋燭の明かりの中、歌を歌いました。
そして、いつもどおりに4時に、施設を出て、全員を無事に送り届けました。
その時、一緒にその危機を経験した利用者さん、
今は、別の施設に移動してしまったり、入院されていたり、亡くなられた方もおります。
今日の日を迎え、青空でのあの日を思い出してくれているでしょうか。
私は、あの時と違い、自身に大きな責任と役目を頂いております。
仕事のことだけではなくプライベートでもそうなのですが、
大変な役目だと思います。
その大役を、チャンスとし、捉えていかなければなりません。
そう思いながら、毎日を笑顔で、過ごしていかなければならないと強く考えます。
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